男子だってかわいいものを
身につけたいっていうきもちがあったりするわけで。
女性っぽいもの、ということではなくて、
ちゃんと男子目線で作られた、かわいいもの。
そんなときは雑貨屋そを営み、
デザイナーでもあるタナベユウヘイさんと、
イラストレーターのナカハジメさんのユニット
「しかく舎」のプロダクトをお勧めしたい。
ドクロがペイントされたサルエルパンツや
マスクマン(プロレスラー?)のイラストがかわいらしいトートバッグなど、
男子が好みそうなモチーフを用い、
デザインとイラストというシカクい二次元の世界から飛び出して、
さまざまなプロダクトを生み出している。
役割分担というものはなく、打ち合わせと称して飲みながら、
その時に作りたいものを作る、という。
ふたりの会話はいつだって軽妙で、聞いているだけでも楽しい。
森、道、市場ではどんなプロダクトが飛び出すんだろう?
そんな風にして生まれる遊び心たっぷり、
というか遊び心だけでできたようなそのプロダクトだから、
身につければ、いつだって、誰だって、心が弾むはずだ。

陶芸家、ではなくて、
造形作家といったほうがいいのだろうか。
もともと彫刻を学んでいたという経歴を持つ佐藤さんの陶器の魅力は、
そのやわらかな線にあると思っている。
ゆるやかでありながら、
しっかりと地に足が付いているような、
アートのようで、暮らしに馴染んでいる、
そのやわらかな線。
相反するふたつの要素が絶妙に絡み合って、
独特のたたずまいを持っている。
その器がひとつ食卓に並ぶだけで、
たちまちそこは、あたたかな雰囲気に包まれる。
本島南部の南城市にある工房は
水曜日と土曜日だけギャラリーとして解放していて、
その作品を見ることができる。
その場所は「BONOHO」と名付けられていて
その不思議な響きの名前の由来は、
「ぼ」く「の」「ほ」しいもの、なんだそうだ。
なるほどたしかにそうなんだろう。
ものづくりの根本には、
自分がなにを欲しいか、という気持ちがあり、
それを突き詰めた先に、多くの人に愛される作品なり、
商品があるのだろう。
そうやって自分の欲求に素直につくっているからこそ、
尚理さんの器の造形は驚くほど自由で、
やわらかな体温を感じさせるのだ。
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